長期休暇ですよ~!

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周りの反応からして事実らしい。 ユリト「そうか… だが謝らん。 流石にやりすぎだ!」 ウェル「ごめん…」 はぁ… 何考えてたか飛んじゃったじゃん… クリク「きゅ?」 つかあれだけ騒いでルミクはよく寝てられるな。 クリクはルミクの腹に乗って顔を覗き込んでるし、ルミクはちょっと苦しそう。 そんなこんなで俺の番だよ。 正確には俺とソティーの番。 ユリト「俺はこっちか。 ソティー魔力抑制魔道具外しておけよ。」 全力でね。全力で。 ソティー「えっ? うん。」 そう言いシンプルなデザインのペンダントを外す。 一応俺は封印率を九割にした。 ウェルであれだけ俺と張れたんだから、ソティーはそれ以上だと考えた方が無難だろう。 今更だがウェルはあの時に、何故重力付加魔道具を外さなかったんだ? ウェルに限って忘れてたはないだろうからな。 そして俺は試合場に上がる。 対するは学園内屈指の美少女プラス天才魔術師ソミティア・リースル。 制御されていた魔力が溢れ、闘志が漲っている。 「始め!」 さぁ死合おうか。 ソティー「ラーフレグヴォルト!」 10個の1mの雷球が高速で不規則な動きをしながら俺に迫る。 ここまで高密度かつ複数の雷球を操れるのはソティーだけだろう。 いきなり最上級魔術を使うか? ユリト「おっと。」 俺は軽々と避け~! なんでソティーは弾幕を張る! そしていくら追尾だって帰って来るのはえぇだろぉー! 現実の弾幕避けなんて洒落にならんよ。 マジで。 俺は両手に魔力を込め、無属性の結界を張る。 バチバチバチ! ドドドドドド! 雷球と弾幕の弾が結界にぶつかる。 未だに打ち続けるソティー。 徐々に弾の威力を上げているらしく、結界ごと押されてきた。 ユリト「あぶね!」 即座に後ろに転がり、側面からやってきた風魔術を避ける。 もうソティーにとって魔術など、児戯に等しいだろうな。 そのくらい自由自在に操っているのだ。 ソティーは完全に俺を近付けさせないようだ。 なんなら… 近付きたくなるじゃない? 俺は結界を解き弾幕に突っ込む。 ソティー「うっ!」 迫る弾を紙一重でかわしながら、更にソティーに接近する。 ソティーは焦りと疲労が混同して、額に汗が滲み始めているみたいだな。 さあどうする? ソティーの苦手な接近戦になるぞ? ソティーは銃口を下に向け、機動力を削ぎに来たらしい。 残念だったなソティー。 俺の勝ちだ。
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