長期休暇ですよ~!

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ユリト…side 俺たちは試験が終わり、ちょうど校門を抜けた所だ。 ユリト「試験ってつまんねーなあ。」 開始20分で書き終わってしまった。 試験時間は90分で、一時間たって全てを書き終わっていたら、教室の外に出て構わない。 オグレ「それはユリトだから言えるんだよ!」 リム「出来たんでしたら良いじゃないですか。」 筆記試験は比較的に少なく、実技が主な成績になるが、オグレは実技は中間より少し上だ。 先生もオグレはまだ伸びしろがあるから、筆記も頑張って欲しくて教えてたんだろうな。 ウェル「なんとか兵法学できた…」 ほうっと胸をなで下ろすウェル。 この阿呆は昨日の夜まで、兵法学を勉強してない事を忘れてやがった。 おかげで朝は危なく遅刻する所だった。 この学園遅刻には厳しいからなぁ。 一秒でも遅刻したら試験受けられないなんてありえん。 ウェル「うっ…」 ソティー「まぁまぁ。 遅刻しないで済んだんだから良いじゃん。」 ログス達ももちろんできたらしい。 ログス「記憶力いいってうらやましいよ。」 ルミク「筆記は全部、記憶だからね。」 魔術陣構成学、兵法学、歴史学、地理学が試験の範囲だ。 全部記憶ものだね。 魔術陣構成学はちょっと計算が入るが大したものじゃない。 ユリト「話変わるけど、アリクちゃんの卒業後決まったよ。」 アリク「本当ですか!」 ログス「どんな所だ?」 まずこの学校は戦場の兵士を育てる所だ。 しかし、本人に人殺しができるほど根性はない。 他にもいるんだろうが彼女は事情が事情だ。 ユリト「アリクちゃんは後方支援兵として採用される。」 アリク「後方支援兵?」 よく軍医と呼ばれる分類だ。 医者を養成する学園はあるが、反逆者の娘である彼女は入学を断られるだろう。 森魔術は光魔術に次いで回復魔術が多い。 アリク「私回復魔術使えないんです…」 ユリト「この休み中に使えるようにする。」 使えなくたって、魔術のコントロールは上手いから、すぐに覚えられる筈だ。 ログス「ユリト… ありがとうな。」 アリク「ありがとうございます。」 そう言って頭を下げる二人。 ユリト「どーいたしまして。 ほんじゃあアイスでも食べながら帰りますか!」 なぜか此方の世界でもアイスはアイスなのだ。 初めて聞いた時はびっくりしたよ。 海でもアイスを食べたいが、生憎アイスの作り方は知らん。 そうして食べながら帰っていると… クリク「きゅ…り…きゅ…」 なんぞ?
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