16401人が本棚に入れています
本棚に追加
馬車の上から聞こえる金属音。
ユリト「ウェルどうした?」
こんな芸当をするのはウェル以外はいない。
レイヤンもいるが、こんな事はしない。
ウェル「もう少し先に行った所の森に、私の課題の魔物がいるんだ。」
ユリト「ん。いってらっしゃ~い。」
ウェル「ああ。」
ギシッ!
ウェルが降り際に飛び上がった為、一瞬馬車が軋んだ。
ユリト「ゆっくり降りてくれよ…」
急激に離れて行く足音を聞きながら、ユリトは愚痴を零す。
ミア「ウェルが頑張っているんだから、ソティーも頑張れ。」
ソティー「うん…」
戻ってきたウェルは、なんとも言えない物を持って来た。
グリーヅベア。
体長4mにもなる大型の魔物だ。
ウェル「ユリト。
グリーヅベアの肉は美味と聞いた事があるんだが。」
ユリト「そうか。
ほんじゃ今日の昼飯に入れるか。」
これから生肉は基本的に、食べられないからだろうな。
食糧は保存の効く乾燥した物だからな。
その後グリーヅベアの生肉は昼食で全て焼いたりして平らげた。
ウェルは頭だけあれば、いいらしいからな。
それにしても保存方法がなんとも…
グリーヅベアの生首を練りに練り上げた魔力で、カチコチに凍らせた。
ウェルの魔力なら当分は溶ける事は無いだろうが…
流石にみんな引いていたな。
その後も順調に進み夜が更けて行く。
王都とリャーベルの間にほとんど町が無いため、今日はどうしても野宿になってしまう。
明日からは宿に泊まりながら進めるがな。
ん?
寝るときはどうする?
勿論ユリトと寝る♪
最初のコメントを投稿しよう!