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ウェル…side
ユリトは一晩中歩いて来たらしく、全く寝ていないそうだ。
ソティーはその間、疲れ切って寝ていたらしい。
しかしそれでもユリトが元気なのが、不思議でしょうがない。
ユリト「隙だなぁ~。」
ユリトはぽかーと空を眺める。
今私たち3人は馬車の上にいる。
ウェル「後はリャーベル城に向かうだけだからな。」
そういえばユリトの課題は何なんだろうか?
私とソティーの課題は終わったが、ユリトはまだ課題は終えていない。
ウェル「ユリトの課題はなんだった?」
ユリト「クフィルリュウの討伐。」
クフィルリュウ?
聞いた事がないな。
ソティー「あれ?
それってツンホォンの西部に生息してる竜じゃない?」
ユリト「そーそー。」
なんでツンホォンに生息している竜が課題になっているんだ?
基本的に課題はナバルツ王国内に生息している魔物だと思うんだが?
ユリト「いやね。
ツンホォンでクフィルリュウの人身被害があって、それでナバルツ国直部に要請が来てたらしいんだよ。
でも俺達暇じゃないじゃん?
いっそのことこれ課題にして貰って、俺だけ行けばいいんじゃない?って事でそうして貰った。」
ユリトは私の顔を見て、考えている事を理解したのか説明してくれた。
完全に任務と私用を混ぜてるな。
まぁ確かにクフィルリュウの討伐も、国直部でやると長期休暇なんて無いだろうからな。
ユリト「警備隊を派遣するから、クフィルリュウを何とかして~みたいな事なんじゃない?」
ユリトはため息をつきながら空を眺める。
確かにあの帝王ならやるな。
ちなみに以前のユリトのお灸が相当効いたのか、帝王はユリトの前ではビクビクしている。
ソティー「大丈夫なの?
クフィルリュウは集団で生活してて、多分だけど世界で最速だよ?」
ユリト「そうなんだよ。
ミアに聞いたが、クフィルリュウは温厚な性格らしい。
なんで人を襲うようになったのか分からない。」
あっパンダと雲の塊を指差すユリト。
パンダってなんだ?
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