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ユ…ト!…リトっ…ば!
頭に響く聞き覚えのある可愛らしい声。
ユリト「んあ?」
重い瞼を開くとぼんやりと顔が映る。
ユリト「どうしたのソティー?」
あの淡い青髪は、ソティーに違いない。
ソティー「どうしたのじゃない!いつまで寝てるの!」
昨日の反動でかなり疲れている。
肉体的疲労が出たのは初めてだ。
昨日は天魔術で保護したらあっさり竜化できた。
その後、何度か竜化を繰り返して、なんと保護なしで竜化出来るようになった!
頭痛と吐き気と倦怠感とあと~…
まあ色々残るけどね!
まぁ何とか出来るように頑張ったのだ。
ソティー「もうとっくに朝だよ!」
痛みと倦怠感が残る体を起こして、窓の外を見ると大体午前10時頃だ。
ユリト「あー。行かなきゃね。」
俺はソティーを一回外に出して、素早く着替えて用意されていた朝食を食べる。
帝王にも挨拶しなくちゃならないな。
俺達はここを発つ前に帝王の間に向かった。
ちなみにジェシーは先に帝王の間に行ったらしい。まぁ第一女王だからな。
巨大な扉を抜けて帝王に挨拶する。
ユリト「そろそろ祖国に帰ろうと思います。」
「ジェシーを頼む。」
そう言い帝王は軽く頭を下げる。
俺はそれを見て深く頭を下げる。
ユリト「分かりました。」
ジェシー「ユリト様行きましょう。」
身軽なローブを身に付けたジェシーが段から降りて来て、軽く俺の裾を引っ張る。
ジェシー「父上。
行って参ります。」
「元気でな…」
軽く半泣きの2人。
ヤバい…
俺ら居づらいよ…
しかも2人とも見つめ合ったままだし…
ソティー「(ユリト…)」
ソティーは横からちょいちょいと俺をつつく。
俺に何しろと!
まずいな。
マジで何か打開策を打たないと、夜まで続きそうだよ。
ユリト「では参りましょう。
帝王陛下我々はこれにて失礼します。」
俺はジェシーにそれだけ言い、帝王に帰国の旨を伝える。
ジェシー「はい…」
3人は帝王の間を後に静かに後に
「ジェシーー!
元気でなぁ~~!」
ジェシー「父上もお元気でぇ~~!」
はぁ…
先が思いやられるなぁ…
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