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アーヤ「この世界が作った『悪』には気を付けてね?」
吾耶麻はニヤリと口元を歪ませる…
それを見た瞬間に俺は、底知れぬ恐怖を感じ鳥肌が立った。
アーヤ「それじゃあユリトさんお元気でぇ~。
くるくる♪
るくるく♪
るりらったらぁ~♪」
2mの距離でぶんぶんと腕を振ると、またくるくる回りながら闇に溶けていった。
なんなんだ?
俺が恐怖を感じるなんて…
ユリト「くそっ!
鳥肌が治まらねぇ…」
俺は震えて動かぬ体をさすり、何とか冷静な判断を下す。
あいつは危険だ。
多分俺は騙された。
どこからどこまで騙されたかは分からないが、本能がお前は騙されたと言っている。
またこうも言っている…
ユリト「関わるな…か。」
ん?
ユリト「出てこいよ。」
「やっぱり分かっちゃっぐぎゃ!」
俺はすぐさま頭を掴み地面に叩きつけると、踏みつける。
ユリト「前の事きっちり説明してもらおうか。」
俺はボキボキと全身の骨を鳴らす。
いやはやおかげさまでしっかり体が動くよ。
アルデ「良かったじゃん。」
ユリト「よかねぇ。さっさと説明しやがれ。」
アルデ「うーんと。
実は私殺されそうなんだよね。」
あっさり言うなぁ。
ユリト「神様も死ぬのか?」
どうも真面目な話しらしいから、取り敢えず足をどかす。
アルデ「うん。
同じ神の力を持つものだったらね。」
同じ神の力?
つまり俺でもアルデを殺せるって事か。
アルデ「そゆこと。」
アルデは体を起こし、地面の上にあぐらをかく。
長話になるのか…
ユリト「ほんで誰に殺されるの?」
俺も地面に座り、聞く体制をとる。
アルデ「この世界に。」
アルデはにこやかに言う。
ユリト「訳が分からん。」
しかも殺されるって言うのに笑うか?殺そうとする相手もすごいけどさ。
アルデ「いやね。世界って1つ1つ意識を持ってるんだけど、それに殺されそうなの。
実際はユリト君みたいな人になんだけどね。」
ユリト「んー。つまりだ。
俺はアルデを殺すためにこの世界に呼ばれたって事か?」
何故最初っから言わない?
俺は再びボキボキと骨を鳴らす。
アルデ「あはは…
私も最近そうなのかなぁ~って感じなんだよ。」
はぁ…
まためんどくさい事で呼ばれたなぁ。
アルデを殺したら確実に世界崩壊するよな。
アルデ「そうだね。」
でもこの世界『ロウドビル』を潰せば間違いなくソティー達も死ぬ。
それだけは何が何でも絶対に避けたい。
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