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ユリト…side
さーてと。
みんなの午後のメニューでも考えようかなぁ~。
アクリ「そこまで難しくないと思いますが…」
ユリト「言ってなかったけど、始めると殺気が出るようになってるんだ。」
じゃなかったら一時間ぐらいやらせてるよ。
アクリ「なるほど…」
ミア「だんだん強くなるように仕組んだろ。」
おろ?
知りませんな~。
アリン「アクリさん!
遊ぼ!遊ぼ!」
アクリ「うん。」
すっかり仲良くなったな。
おかげで俺は落ち着いてメニューを考えられるよ。
シニル「ユリト様。
オグレさん流石に可哀想では無いですか?」
そーだなー。
今オグレは俺が作り出した亜空間の中で、幾万の殺気の塊達と戦って貰っている。
リムも同じだが、此方は数も殺気の強さも十分の一だ。
クリク「ぼくはくんれんしなくていいの?」
ユリト「んー。もうちょっと大きくなったらかな。」
今でもかなり大きいけどね。
最近は1日3食になり、食べる量は一食三キロの肉に、ちょくちょく人間の料理を食べるようになった。
少しクリクと戯れた後に、ベンチを出して座り午後のメニューを考える。
キィー…
考え込んでいると扉の開く音が聞こえる。
ユリト「おっ?早かったな。
もっとかかると思ったんだが…」
何故地べた?
ソティー「うっ…
うっく…
えっく…」
ミア「ユリト責任取れよ。」
後ろから聞こえるミアの声。
ですよね~。
ソティー「ゆりとぉ~。」
俺は足早にソティーの所に行く。
あれ?
ソティー「ごわがっだよ~。
うっ…ぐすっ…うぅ~。」
やっべー…
ユリト「悪かった…
ごめん…」
設定ミスだ…
完璧に設定ミスだ…
盛大な設定ミスだ…
それほどのミスなのだ。
最大でも身震いする程度のレベルの筈が、戦場に出ている兵士でさえ、失神するレベルになっていた。
俺は未だに震えるソティーを抱き上げると、ベンチに抱き上げたまま座る。
ソティー「うっ…
うっ…」
よくこれで最初に終わったよ。
俺はソティーの背中を優しくさすり安心させる。
一応午前のメニューは合宿中は毎日やるつもりだったが、ソティーはこれ出来ないな。
ソティー「すー。」
ユリト「ふふ…」
いつの間にか寝てたか。
クリク「ソティーねちゃったね。」
ユリト「そうだね。」
小声で話す俺とクリク。
緊張が一気に溶けたんだろう。
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