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ユリト「んじゃあ午後の訓練は…
ソティーはミアに天魔術を教えて貰うこと。
ミア宜しく!」
ソティー「はい。」
ミア「分かった。」
昼食を食べ終わり、少し休憩を挟むとユリトが午後の訓練内容を1人1人言う。
ユリト「ウェルは魔術の命中制度を上げる事。
味方に当たったらたまったもんじゃない…
シニル補助頼む。」
ウェル「分かった…」
シニル「はい。」
魔武術大会では上手く発動したが、それ以来上手くいっていないからだ…
毎日訓練しているんだが、私は極端に魔力が上がりにくいせいか、中級魔術でさえまともに使えない。
もっと魔力があればな…
ユリト「ログスとルミクは俺が新しい魔術を教える。」
ログス「おっ。いいね。」
ルミク「新しい魔術かぁ。」
ユリトなら手っ取り早く上がる方法を知っているかも知れないな。
ユリト「オグレとリムはレイヤンに魔武器の使い方を教われ。
レイヤン悪いが対人の戦闘方法をみっ~ちり叩き込んであげて。」
オグレ「マジか…」
リム「レイヤンさん。宜しくお願いします。」
レイヤン「あぁ。」
私は魔術がろくに使えないから戦略の幅が狭い。
一般兵になら負ける事は無いだろうが、相手国にも魔術兵はわんさかいるはずだ。
ユリト「あっ。アクリちゃんとアリンちゃんは自由にしてていいからね?」
アクリ「はい。」
アリン「はーい!」
強くならないと…
ユリト「んじゃ各々散って開始~。」
ウェル「ユリト。」
ユリト「んあ?どうした?」
私はログスとルミクを連れて、広い所に向かおうとするユリトを引き止める。
ウェル「魔力をすぐに上げる事は出来ないのか?」
ユリト「無いことは無いけど…
危険。」
ユリトは顔を歪めながらはっきりと言い切る。
ウェル「どのくらい?」
ユリト「高確率で死ぬ。」
やはり魔力を無理やり上げるのは、かなり危ないらしい。
ウェル「やりたい。」
ユリト「駄目だ。」
ユリトは黒い艶やか瞳で真っ直ぐ私を貫く。
ウェル「それでも強くなりたい。」
ルミク「ウェル?」
ユリトの側でに戦えるように…
私は強くなりたい。
ユリト「駄目だ。
どうしてもと言うなら、強くなりたい理由を言え。」
ウェル「ユリトの側で…
一緒に戦いたい。
ユリトの背中を守りたい。
並みの努力じゃ限界なんだ!
すぐに強くなりたい!
ユリトの側で!
ユリトの側に…」
ユリトは激流となった私の口を手で塞ぐ。
自分でもなんでこんなに、感情的になってしまったのか分からない。
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