海だ~!!海水浴だ~!!特訓だ~!!

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何かが遠くなるような気がした。 私は何のために強くなる? 何のために力を求める? 何のため? ユリト「やっぱり自分でも気付いてなかったか… ウェル。 お前がただひたすら強くなろうとする理由は… 俺の側に居たいだけなんじゃないか?」 欠けた何かがはまる気がした。 体の底からカァーっと熱が込み上げてくる。 今の私は間抜けな顔をしてるんだろうな… ウェル「ユリト…私」バンッ! 突然の音に体が強張った。 「ユリト! 昨日と比べて全然違うじゃん! あんなに間違って…た…の?」 ユリト「ソティー…」 ユリトはソティーと名前を呼ぶと頭を抱える。 あぁ… 私自身が気付けないなんて… ウェル「ごめん…ユリト。 私休んでる。」 ユリト「えっ?分かった?」 ユリトとソティーのひそひそ声を背に私は丘に向かう。 私は昨日ユリトが作った木を背もたれ代わりに座る。 ウェル「嬉しいよ…」 「ウェル? 俺はどこにも行かない。 死んだりしないから。 俺を信じて待っていてくれよ?」 私は昨日のユリトの言葉を再び思い出す。 無理をしないよ。 分かってるよ。 待ってるよ… 私はただユリトを待っていればいいんだ。 私たちはユリトには決して追い付けないから、私たちは待てばいいんだ。 必ず迎えに来てくれるから…
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