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ユリト…side
ふぅ…
やりすぎたな…
ユリト「ウェル。
俺が分かるか?」
ウェルは魔力が少ないからあんまり魔術は使えないんだったよ。
ウェルは荒い息をしながら僅かに頭を縦に振る。
今日は終わりだな。
俺はウェルを抱き上げると、極微量の魔力を注ぎながらテントがある丘に向かう。
ルミクの時もやったが、純粋な魔力の注入は相手の生死に関わる。
俺は回復魔術陣を応用して体全身を巡らせられるようにした。
回復魔術は陣の中だけが範囲だからね。
ウェル「ユリト…ごめん…」
ユリト「いや。謝るのは俺の方だ…
限界を超えた訓練をさせていたんだからな。」
ウェルは相当きつかった筈だ。
なんで我慢してたんだか…
俺はテントの中に寝かせると、そのまま魔力を注入し続ける。
生命力が枯渇しているから、ウェルの体は氷のように冷たい。
ウェル「あったかい…」
ウェルは気持ちよさそうに目を閉じる。
どうやら寝たみたいだな。
っと。これくらいでいいか。
俺はウェルの体が温かくなったのを確認すると俺は外にでる。
そして草の上に寝転がる。
開始して2時間ぐらいしかたっていないから、暇のなんのって…
あー。雲がゆらゆらー。
…
…
俺も訓練しよ…
俺は亜空間を作ると、まず俺以外は入れないようにする。
そして亜空間を固定。
俺の魔力が切れても出入り出来るようにね。
ユリト「よし。完成。」
外見は石造りの扉だ。
ガガガガガ…
俺が扉に手を当てると鈍い音と共に亜空間が開く。
そしてそのまま亜空間の中に入る。
ガガガガガ…
後ろでは扉が閉まる音がする。
果てしなく広い何もない平原。
オグレ達はこの中で殺気を体現した魔物達と戦って貰ったのだ。
とにかく魔力制御外すか。
俺は複雑な術陣を組むと複雑な順番で魔力を流していく。
ユリト「解除。」
そして一言。
その瞬間俺の体からは莫大な魔力が溢れ出す。
ユリト「うおっと。」
俺はすぐに魔力を血の巡りと同じように回転させて、漏れないようにする。
封印具を外すのは久々だからな。
ちょっとした魔術でも、自分が巻き込まれるから気を付けないとな。
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