16400人が本棚に入れています
本棚に追加
ユリト「いつつ…」
俺は収縮し切った筋肉をゆっくり伸ばす。
超痛い。
そして心も痛い。
クリク「大丈夫?」
ユリト「うん…無理。」
とりあえずソティーが沈静化するまではそっとするしかないな。
夕飯の素材取って来ないとなぁ~。
ユリト「あだだだだ!
クッ!クリク!
乗らないで!」
本当に痛いって!
クリク「ごめんなさい!」
ふぅ…まじで死ぬかと思った…
俺はゆっくりと魔術陣を組み上げると自分の体に打ち込む。
ふひぃー…
ユリト「とにかく俺は夕食の食材を調達してくる。
みんなが帰って来たら言って置いてね?」
俺は体を起こすと、隣で心配そうに様子を窺うクリクの頭を撫でる。
クリク「ぼくも行く!」
クリクはそう言いながらぴょんぴょんと跳ねる。
一緒にねぇ。
ルミクあたりに騒がれるのもやだしなぁ。
ユリト「待っててね。」
俺はポンポンと頭を叩くと立ち上がり、翼を広げる。
いざ狩りへ!
クリク「ぷうー!」
頬を膨らませて不満な気持ちを表すクリク。
はぁ~。和むわぁ~。
そういやぁ魔力制御魔術してなかったな。
魔力制御魔術陣を組み上げ不規則な周期、順番で魔力を陣に流す。
そして俺は不満そうなクリクを置いてけぼりにする。
実に心苦しいが親離れしないと…
ううぅ!クリク頑張れ!
ってその前に俺が子離れしなきゃだめか。
ガシャン!
クリク「うわぁ!」
愛の鞭だよ!うぅ!
後ろを見ると鎖に捕まったクリクがバタバタしていた。
ごめんよクリク…
お詫びに美味しいお肉沢山持って来るから、ルミクやレイヤンに説明してね?
俺はしばらく南に飛び、大陸に入ると手頃な広さの森を探す。
おっ。あそこいいな。
メキメキ…
俺は降り立つと翼をしまう。
さーてと…
ユリト「肉どこだ?」
魔力を展開して大型の生命反応を探す。
おーおー!
沢山いやがるじゃないですかい!!
言葉が変?
いいじゃないですかい。
俺はすぐさま走り周り旨そうなやつを探す。
うーん。
固そうだな。
脂っこそう。
肉がない。
まずそう。
ゾンビだ。ドーン!
あれも脂っこそう。
固そう。つか亀。
うーん。
旨そうなやつ見つかんないなぁ。
最初のコメントを投稿しよう!