海だ~!!海水浴だ~!!特訓だ~!!

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ユリト「…」 俺はふと夜中に目が冴えてしまった。 やっぱり肉体的疲労が無いからなぁ。 結構こういう事はあるんだ。 そしてソティー達の拘束がキツいもんだから抜け出すにも抜け出せない。 抜け出したら絶対起きる。 特にクリクが。 暇を持て余した俺は、ぼんやりと他の事を考える事にした。 次はどんな料理作ろうかなぁ。 そうだ! ロシアンルーレットみたいな料理でも作るか! 人数分を作って、その中にパプリパという可愛らしくも残虐的な辛さの香辛料を混ぜるか。 色はあまり強くはないが、臭いがキツいんだよなぁ。 ハーブでも誤魔化しきれない臭いなんだよ。 類似した臭いで隠すか? うーん。 類似した臭いの食材… あったっけ? ソティー「どうしたの? 怖い夢でも見たの?」 あーでもないこーでもないと唸っていたら起こしてしまったようだ。 珍しくソティーが。 ソティーは心配して俺の耳元で囁く。 耳にかかる息がやけにくすぐったく感じる。 ユリト「悪いな。 考え事してただけだ。」 俺は明日はキツいからもう一度寝なとソティーの方を向いて小さく囁く。 もちろんさっきまで俺の耳元で囁いていたソティーの顔は、目の前にあるわけで… 身じろぎ1つでも唇が届いてしまう距離だ。 ソティー「うん。 お休み。」 近付いてくるソティーをぐっと腕で押す。 流石にオグレ達に厳しい処分を下したから、俺もそれに準じなければならない。 泣きそうな顔のソティー。 もちろんソティーの気持ちは分かってはいる。 ユリト「帰ってから。 だから今はお預け。」 俺は自然と頬が緩み、ソティーに優しい笑顔を向ける。 ソティー「うん。約束だよ?」 ソティーはそれだけ言うと、再び俺の腕に抱きつき深い眠りに落ちる。 再び寝息だけになる空間。 やれやれ… 俺はどうやらソティーに火を付けてしまったらしい。 ルミク「ソティー達ばっかり狡い。」 ユリト「いつ起きた。」 やってしまったな… 一番厄介な奴に今の話を聞かれたらしい。 勘弁して欲しいよ… しかし俺はこの場に居る全員がソティーとの会話を聞いて居た事を翌日知ることになる。 起きてんなら喋れや! 今思ったらすげー恥ずかしい内容の話じゃねぇか!
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