海だ~!!海水浴だ~!!特訓だ~!!

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有り得ない… 1つも無いなんて… 私は魔導兵に追われながらも島中を探し回ったが、1つも見つけられないまま時間がすぎてしまった。 私はとぼとぼと集合地点である丘を登る。 そして前には私と同じように落ち込んだ様子のソティーが歩いていた。 ソティー「あ…ウェル… 見つかった?」 ウェル「いや… 疲れただけだった…」 ソティー「だよね…」 実際の所ホッとした。 取れていないのが私だけの場合は、順位が抜かれている可能性があるからだ。 ウェル「あれ?」 ソティー「立場が…」 丘を登りきり、本来ユリトがどんと構えているはずだが、珍しくユリトが正座していた。 ユリトの前にはログスとルミク、レイヤンさんにリムだった。 ソティー「どうしたの?」 あまりの下剋上ぶりにソティーが一番端に並んでいたルミクに話しかける。 ルミク「どうしたのこうもないよ! 魔導兵の中に魔力球があるっていう説明をするのを忘れたんだって!」 ルミクは相当怒っているらしく、口調も荒っぽく ソティー「はあぁ!?」 ソティーも例外ではないようだ。 というより私気まずくないか? 一応首位は守ったが、この状況で景品を貰うんだぞ? ソティー「ちょっとユリト!」 クリク「くきゅ!」 バチバチバチッ! ゴォォー! ユリト「うわぁ!待て待て待て待て待て!」 ソティーは雷を風に乗せ、ユリトの周りに漂わせる。 クリクは身の危険を素早く察知し、ミアさんの元へ逃れた。 ユリトは結界を張り自分を守る。 時折ソティーの雷と結界が触れ、大量の火花と小さな衝撃波を発生させていた。 今思ったが、この2つの力が衝突すれば私たちは無事では済まないような気がする。 リム「そういえばオグレを見ませんでしたか?」 ふとリムは思い出したように辺りを見渡す。 確かにいないな。 いつもだったら一番最初に来ている筈だが… ユリト「あ。忘れてた。 岩場辺りでぶっ倒れてるからリム連れ」 リム「いやぁ~!」 ズダダダダ… リムはぶっ倒れてるからと言う単語を聞いた瞬間、叫びながらとんでもないスピードで走っていく。 よく終わった後に走れるな。 ユリト「あの… ソティーさん? そろそろ解放して頂けませんか?」 ユリトはいい加減疲れてきたのか、ソティーに許しを請う。 ソティー/ログス/ルミク/レイヤン「ダメ!」 ユリト「トホホ…」 まあ自業自得だな。
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