海だ~!!海水浴だ~!!特訓だ~!!

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ユリト「くおぉ…歩けぬ…」 昼食を食べ終わったソティーは、俺を一瞥する事なくぷいと居なくなってしまった。 暫くすると雷も風も消えて、俺はめでたく解放された。 ウェル「大丈夫か?」 ウェルはなかなか立たない俺を心配して肩を貸してくれる。 ユリト「いたたたた!暫くほっといてくれ! 無理に動かすと余計痛いんだ。」 俺は前に突っ伏すようにして膝を伸ばした。 こうして痺れが抜けるのを待つしかない。 ミア「お疲れ様。鍛えられたか?」 鍛えられたって精神がか? あぁ。しっかり鍛えられたね。 ユリト「つか助けろや。」 レイヤン「すまないな。 ソティーがあまりに怒っていたから、なかなか口を挟めなかったんだ。」 確かに挟めたら勇者だね。 俺は横に転がり仰向けになる。 最近ソティーの事、全然構ってやらなかったからなぁ。 いじけたかな? ユリト「いたたたた! クリク触らないで!」 クリク「どうやったらなおる?」 クリクは首を傾げて俺の足をさすっている。 クリクが心配してくれているのは分かるが、だからって触らないで! ユリト「何もしなくていいから…」 俺はクリクを捕まえるとそのまま抱っこした。 さーて、どうやってソティーを宥めるかなぁ。 ルミク「ソティーどうしたんだろ?」 珍しいよね?とルミクは首を傾げている。 ミアは分かっているような顔をしているし、俺も何となくだがソティーがご立腹なのが分かる。 ユリト「やれやれ…我が儘だなぁ。」 やっと痺れが抜けてきた足を動かし、俺は立ち上がる。 ユリト「ミアお願い。 クリクちょっと待っててね?」 ミア「いってらっしゃい。」 クリク「うん。」 俺はソティーを宥めてくるよと一言告げると、ソティーが歩いて行った方向へ向かう。 暫く行くと崖の所で両膝を抱え、顔をうずめているソティーを発見した。 どうやら近づかせないために、索敵魔術を使っている。 だが俺には関係ないんだよなぁ。 俺は索敵魔術を狂わす魔術を自分に施すと、静かに崖を降りて崖の岩場を移動する。 ざっくばらんに言えばスパイダーマンみたいな事してるよ。 ちなみに重魔術の応用だ。
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