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ユリト「ん~。
俺も魔術使うんだからね?」
どうやら結界で防がれたらしい。
ルミク「きゃあ!」
音もなく宙に浮く私の体。
視界の端に金属人形も宙を舞っているのが見えた。
どいやら私の攻撃は結界で弾かれて居たようだ
ルミク「なっ!」
私はユリトの周りをぐるぐる回り始め、体中に小さな裂傷が作られていく。
恐らくだがこれは風魔術だ。
しかしこんな魔術は聞いたことがない。
つまりユリトの自作魔術!
ルミク「ユリト~!目が回る~!」
ユリト「なんだ?もう降参か?」
まだ手立てはあるぞーと言うと、ユリトは暴風の中心でお茶を飲み始めていた。
手も足も浮いている状態で手立てがあると?
そして何故に自分から暴風の中心に!?
更に何故お茶!くぅー!
更に更にどこからお茶と机と椅子を出した?
やっぱりユリトはずれてる…
もう突っ込み所満載で何を考えたら良いかわからない。
私は結界を張り、とりあえず斬撃を防ぐが風に飲まれた体は、まだぐるぐると回ったままだ。
どうやってこの回転地獄から抜け出そう…
…
そうだ!
ユリトを見ていて気がついた。
私はまだ地面に傀儡魔術陣を施したままだ!
沢山ある中から人形を出す陣と襲撃方法を考える。
しかしこの距離から人形を操作しないといけないのか…
抜け出さないと終わらないらしいし、やるしかないみたいだ。
まず少ない魔力で6体の人形を作る。
ユリト「ん?やっとか。」
ユリトはそう言いながら、茶器や机などを消滅させると巨剣を手にする。
私はすぐさま人形でユリト攻撃する。
ユリト「やっぱり位置がはっきりしないと操作しずらいか?」
1体また1体と斬られていく。
少しでいい!
少しでも魔術から意識を離して!
私は斬られた側からどんどん作り出す。
ユリト「こんなんじゃあ疲れもしないよ~?」
ユリトは人形を斬りながらふぁ~とあくびをする。
今だ!
ユリトが飽きて気を抜き始めた時に、高い魔力で2体の人形を作り出す。
この攻撃を最後と考えて残りの魔力を全て注ぎ込んで…
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