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ログスはうまく着地すると剣を杖にふらふらと立ち上がる。
ログス「本当に。
ユリトって。
底無しだね。」
既に魔力切れ一歩手前のログスは、途切れ途切れに喋る。
まぁ鎧でも魔力使ってるから、ほっときゃ倒れるけどね。
ユリト「お褒めの言葉として受け取っておくよ。」
俺はにっと笑って巨剣を肩に担いだ。
ログス「どっちもだよ…」
暫く荒い息を吐いていたログスは、もう無理とだけ言うと前方にぶっ倒れた。
そして鎧はさぁ…と土に戻る。
ユリト「お疲れさ~ん。
よっこいしょ。」
俺は荒い息のログスを担ぎ、皆が待機している場所に行く。
いやはや。
この4日間でみんなかなり強くなったなぁ。
まぁログスとルミクの強さは、元々学園内で上位だったから更に上がるだろうし、恐らくオグレやリムもぐーんと順位が…
今更だがリムとやってないや…
まだご立腹?
大丈夫…かな?
アクリ「ログス…」
ルミク「ログス大丈夫そう?」
ベンチに横になっていたルミクは、ゆっくりと体を起こす。
やはり大丈夫だと分かっていても片割れは心配らしい。
アクリちゃんに至っては、涙をぐっとこらえている。
ユリト「大丈夫だよ。」
ログス「あはははは…」
ソティー「本当に?」
多分…
ここまでなって意識があるって凄いな。
俺はログスをベンチに寝かせて、いつも通り魔力を注ぐ。
ユリト「あ?」
ナンテコッタ…
ルミク「どうしたの?」
アクリ「ユリト先輩?」
近くにいたルミクとアクリちゃんには、俺の小さな疑問符が聞こえたらしく、焦り始めた。
せっかちだねぇ。
ユリト「ログス。
お前もう大丈夫だろ?」
ログス「ん?おぉ。
悪いなユリト。助かった。」
ログスは初の魔力切れだぁと言いながらゆっくりと体を起こす。
助かったって…
俺まだなにもしてないけど?
ルミク「はぁ…
びっくりさせないでよ。」
ルミクは肩を撫で下ろして再び寝転ぶ。
アクリ「あんまり無茶しないで…
私…
心配で…」
アクリちゃんの涙目攻撃!
ログス「あ…う…ごめん…」
ログスは99999のダメージを受けた!
って脳内茶番してる場合じゃねぇや。
ユリト「俺何もしてないけど?」
「「「えっ?」」」
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