海だ~!!海水浴だ~!!特訓だ~!!

94/112

16400人が本棚に入れています
本棚に追加
/543ページ
リムside やはり防がれました。 ユリトは完全な籠城に入ったようです。 弱みを付かれました。 遠距離魔武器は遠くから攻撃出来るという特性上、どうしても決定力が欠けます。 しかも私の魔術は水で、他の魔術に比べて攻撃力も非常に劣ります。 物質の矢であれば上に向けて放てば何とか狙えなくも無いですが、魔力の矢ではなんとも… とりあえずびしょ濡れになって貰いますか。 どざぁー… ユリト「嫌がらせか?」 ユリトは水を滴らせながら巨剣の陰から出てきます。 リム「はい。オグレを危険な目に遭わせた罰です。」 ユリト「まだ怒ってイラッシャイマスカ?」 リム「怒ってませんよ。」 えぇ。怒ってなんか居ませんとも… 怒ってなんか… ユリト「ひぃ!ちょっ! 心なしか矢の威力上がってない!?」 矢に込める魔力を高めれば威力も上がります。 ですがそんな事をするより、他の効率的な攻め方を探るべきです。 リム「何かいい方法は…」 水の道でも使いますか… でも成功したことが無いので、あまり使いたくは無いです。 って悠長な事は、言ってられませんね。 作り出した水球に更に魔術陣を組みます。 実に成功して欲しいです。 陣全体に魔力を流すと平べったくなります。 それを足下まで持ってきて静かに片足を乗せます。 波紋が水の板に広がり、今私は水の上に立っています。 リム「出来た…」 魔力を陣の一部に強めに流すとそろそろと動き出します。 でもちょっと遅いですね。 リム「もうちょっと早くきゃあ!」 どさっ! いたたた… 失敗です。 魔力を込めすぎました。 気を取り直してもう一度。 ユリト「…あれ?」 早く動くときには前傾にして、体重移動したほうが良さそうです。 出来まし!「きゃう!」 どしゃあ! 体が水をすり抜けました… ユリト「…」 今度は全体に込める魔力が足りないんでしょうか? 次は少し魔力を増やしてと… そして魔力を込めて… あれ?前に進みませんね。 ユリト「おーい…」 何ででしょう? 最初の感覚。最初の感覚。 うーん。 もうちょっと魔力を薄めて… リム「きゃ!」 危ない危ない。 また振り落とされる所でした。 とっさにしゃがんだから落ちないで済みしたが、この体勢では攻撃が… 攻撃? ユリト「…」 リム「…」 ユリト「模擬戦…しようか…」 リム「はい…」
/543ページ

最初のコメントを投稿しよう!

16400人が本棚に入れています
本棚に追加