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う~~!
恥ずかしいです…
オグレは向こうで爆笑してるし…
ユリト「なんかやりづらくなったな…」
リム「すみません…」
ユリトは頭をポリポリとかいて、ばつが悪そうにしています。
ユリト「よし。やるか!」
ユリトはすっと巨剣を構えると先程の雰囲気は何処へ行ったやらピーンと張り詰めます。
リム「えぇ。」
それに従い私も矢をつがえます。
とにかく近付かせたら後は、ぼこぼこにやられるだけですから近付かれる訳にはいきません。
しばらくするとユリトの方から向かって来ます。
私はすぐさま雨の矢を放ちますが、ユリトは次々と避けます。
リム「っ!」
私はユリトを近付かせない為に目の前に大きめの魔術陣を組みます。
ドザァー!
そして魔力を流すと大量の水がユリトを押し流そうとします。
それを見たユリトは指先に小さな魔術陣を組んでいます。
今なら弓で狙える!
バキバキバキバキ!
え?
目の前の水が…
凍った?
ユリト「密度が甘いなぁ。」
ユリトはそう言うとにこやかに笑います。
いつも思うのですが、ユリトは普段険しい顔をしているくせに、笑うと子供みたいな顔になるんです。
というか指先程の大きさの氷でよく大量の水を凍らせましたね。
やはりユリトは化け物です。
リム「さて…どうやって攻撃しましょう。」
ユリト「いやいや。
次は俺で。」
リム「っ!」
気付いたら目の前ですか!
私は分厚い膜を自分の周りに張ります。
ユリトが振るった巨剣の攻撃を吸収した膜は形を戻そうとする反動で吹き飛びます。
バチン!
リム「っ!あぐ!」
何度も地面に打ち付けられ、遂に膜は割れ、私はその勢いのまま、再び地面に打ち付けられました…
リム「けほっ!けほっ!」
口の中に血の味が広がります。
多分避けようとしていたら、ざっくりやられていたでしょう。
ユリトは傷跡も消せるからって、容赦なさすぎです。
ユリト「うーん。やっぱり水は補助魔術だからなぁ。」
リム「少しは手加減して下さい!」
バシャーン!
私はユリトを中心に巨大な水の壁を作ります。
ユリトは一瞬で水に囲まれ、息が出来ないはずです。
私は更に水の中で流れを作り、ユリトが簡単に出て来れないようにします。
えっ?
本当に死ぬんじゃないか?
本人が殺しに来いって言ってましたから大丈夫じゃないですか?
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