海だ~!!海水浴だ~!!特訓だ~!!

101/112

16400人が本棚に入れています
本棚に追加
/543ページ
ウェル「大丈夫…だ。 問題ない…」 そう言い切る割に、唇は真っ青にそまり気持ち悪そうだ。 ユリト「良いから見せろ。」 ウェル「いいって…」 ウェルはなす術無く俺に横にさせられる。 さっきさすっていたところからすると肋だろうな。 ウェル「ん…」 肋3本か。 内臓も少しダメージがあるかな。 ウェル「もういいよ…」 ユリト「駄目だ。」 俺が吹き飛ばされたんだから相当な衝撃波だ。 ん?足腫れてるな。 ウェル「ユリト…」 やっぱり足も折れてたか。 ユリト「しばらく安静だな。」 ウェルを見ると少し頬を赤らめていた。 あのね。 確かに確認作業で肋やら太ももは触りましたよ? あくまでも確認作業でしたよ? ウェル「最近… 太ってるから…」 そっちか。 ウェルは前に言ったように着痩せするタイプだ。 でも良い意味でだ。 引き締まった体は滑らかで弾力がある。 ずれたね… とりあえず肥満を気にして減食したら、1日の消費カロリーの方が圧倒的に高くて保たないって所だな。 どおりで最近疲れて見えた訳だ。 ユリト「太ってねぇからしっかり食えよ。」 ウェル「でも… ソティー達の体見てたらなんだか自分の体が太って見えて…」 やっぱり肥満を気にする所は女の子だなぁ。 ユリト「それぞれみんな骨格も体質も違うんだ。 気にしてたら切りがないぞ? 他人を理想にするのも良いけれど、本当に必要なのは本当の自分を魅せる事じゃない?」 俺はウェルを抱き上げてみんなのいる方向に歩き出す。 勿論骨折やら内臓を治しながらだ。 ウェル「本当にユリトってすごいな。」 ユリト「お褒めの言葉受け取っておくよ。」 ウェルは目を閉じて俺の体に頭を預けた。 ウェル「なぁ。」 ユリト「ん?」 ウェル「景品…いいか?」 あ。 あれか。 体力作りにやったポイントの奴だ。 でもなぁ… ウェル「ずっと近くに居てくれ。」 ユリト「わりぃ。優勝オグレになっちゃったんだ。」 ウェル「えっ?」 沈黙。 いやね。 まさかオグレが腹立てて片っ端から魔導具破壊してくとは思わないじゃん? オグレは知ってか知らずか黒と白2つを破壊していた。 その他、大量に破壊行動をしたため点数はウェルを抜いていた。 ウェル「そう… だったのか…」 ウェルは悔しがるというより、絶望に近い表情を見せる。 相当精神に来たらしい。 ユリト「でもそのくらい言ってくれれば、叶えてやるよ。」 ウェル「じゃあお願い。」 ユリト「はいはい。」 ウェルは幸せそうな顔で俺に頭をもたれる。
/543ページ

最初のコメントを投稿しよう!

16400人が本棚に入れています
本棚に追加