叛逆の狼煙

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準備を整えた私達は転移陣で馬車庫に向かいます。 なんで固定化された転移は大丈夫なのに普通の転移は気持ち悪くなるんでしょう? ユリトは慣れだって言いますが、はっきり言って慣れなくてもいいです。 ユリト「やっと来たか。」 ソティー「ごめん。」 ミア「遅れた。」 ユリトはまあいいけどと言うと隊員達の方に向き直ります。 ユリト「今日の任務を伝える。 本日行われる貴族会議中、外壁正門、外壁西門、外壁東門の警備をする。 隊を三つに分けて警備に当たる。」 隊を三つに分ける? また面倒な事をしますね。 ユリト「あっ。警備場所の文句なら警備責任者の土の当主に言ってくれ。」 土の当主? 反実力政の頭じゃないですか。 なんでまたそんな人が警備責任者に? ウェル「普通ならユリトが警備責任者になるべきじゃ無いのか?」 ユリト「まぁ色々あったんだよ。」 ユリトはため息をついた後、いつも通りに別れて任務に当たってくれとみんなに伝えます。 昨日陛下と話していた事でしょうか? やっぱり胸騒ぎがします。 落ち着けないです。 ミア「大丈夫か?」 ソティー「うん。」 私達の隊は西門の警備を任されました。 今は街中を通って西門に向かいます。 「隊長と離れちゃったからじゃないですか?」 ソティー「ちょっ! 違います!」 話を聞いた後ろの隊員が私をからかいます。 それを発端に笑いが起こります。 全く何で国直部は人をからかう人が多いんでしょう! 「ぼくで良ければ慰めて」 「変態が!」ガスッ! 「げふっ! 脇腹は…ダメ…」 「「「「ハハハハッ!」」」」 脇腹は装甲ありませんからね。 特殊な剣術の為に邪魔になるそうです。 ミア「私が相手してやろうか?」 「すみません… でした…」 「「ハハハハッ!」」 「いいから歩けよ。」 「まだ苦しいのか?」 やれやれ… ナバルツ最大戦力の国直部。 または最も笑いが多いとしても有名です。 隊長であるユリトがああですからね。 何だかさっきの胸騒ぎも嘘みたいですね。 こうして任務中も何事もなく終わりました。 貴族会議は波乱があったらしく明日も続くそうなので、私たちはまた今日のような任務が続きます。
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