叛逆の狼煙

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ミア「今日は夜通しで任務に当たるそうだ。」 ソティー「ふぇー。」 私はいったん全隊員を集めて、隊長のユリトから伝えられた事を話す。 ミア「隊を更に三つに分けて二時間交代。 非常時には全員叩き起こす。 だそうだ。」 「相変わらず分かりやすい命令ですね。」 最も最初に各自臨機応変にと伝えてある事から、必要な場合は各班で対策を取れと言う事なのだろう。 少々投げやりな所は否めないが… ミア「それからソティー。 ユリトが丑三つ時は出ると言っ」 ソティー「うわぁーん!ユリトのばがぁぁぁ!」 いきなり泣かれても… ソティーはその場にぺたんと座り込み、うわんわんと泣き出してしまった。 「丑三つ時… あっ。そう言う事ですか。 納得。」 ソティー「納得しないで!」 勝手に納得されても私は分からないんだが? ソティーの目はあの短時間で真っ赤に充血していた。 ミア「どういう事だ?」 私は分からないために一番近かった隊員に聞く。 「丑三つ時は幽霊が出やすいって話ですよ。」 なるほど。ソティーはそう言う類は苦手だったな。 ソティー「嘘だよね?あれって迷信だよね?そうだよね?そうって言って?」 ミア「いや。本当だ。」 ソティー「(パクパク)」 ソティーは顔を真っ白にして、喋ろうと必死に口を動かしている。 ミア「一時的に冥界への門が閉じられる時が丑三つ時だ。 その間に魂達は向かう場所を失うために人界に溢れる。 簡単に説明するとこうだな。」 「ミア副隊長。 多分聞こえてないですよ。」 ん? ふむ。どうやら前の一件で更に苦手になってしまったようだな。 前の一件とは言わずとて分かるはずだ。 ミア「ふう。 とりあえず割り振りするか。」 まず交代するための班決めをしないとな。 私たち副隊長は2人で二時間交代をする。 その代わりユリトはぶっ通しとか… ユリトがそのうち体を壊さないかが非常に心配だ…
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