叛逆の狼煙

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ソティーside ソティー「ねえミア。」 ミア「ん?」 ソティー「そーいや昨日の朝食食べた後クリク見かけないよね?」 昨日朝食を食べていてユリトとウェルが客間に行って… 片付けをしてるあたりからクリクの姿は全然見ていません。 ミア「そうだな… 着任前の移動中も見なかったな。」 あのちょー甘えん坊のクリクがユリトからあんな長い間離れるなんてそうそうありません。 ちょうちょを追いかけて迷子になって泣きじゃくってるか、あるいはユリトの言いつけで離れるかです。 言いつけで離れる際は、必ず私たちの誰かにクリクを預けます。 だから誰も見ないなんて事は無いはずなんですが… ミア「あっ。」 2人で考え込んでいたときミアがふと声を上げます。 ソティー「どうしたの?」 そんな分かったみたいな顔をされるとすごく気になります。 ミア「いや。まさかとは思うが… 貴族会議の会場にいたりして…」 ソティー「うーん… それは流石に無いんじゃない?」 クリクが貴族会議の会場行く理由がありません。 ミア「そうだな。 大将打ち取りだ。」 ソティー「あっ!いつの間に!」 ふぇーん。また負けましたぁ。 以前レイヤンさんとミアが対戦したのですが、夕食後に始めて次の日の朝まで続いた事がありましたからね。 結局引き分けになりましたけど。 「まぁしょうがねぇな。 老人にはかなわ(メキッ)ぬぐぅ!」 あわわわ… ミア… 苦しそうに抑えて崩れそうになる中年隊員。 ミア「なにか言ったか?」 「うっわぁ…」 「みあ…ふくた…いちょ… そこは…」 ミア? 腕が竜化してます。 やりすぎるとユリトに怒られ… ないかな? 「ずみま…ぜん…」 女性に年齢的な事を言うのは御法度ですからね。 ミア「ならいい。」 ミアはそう言って竜化を戻し、手を拭きます。 みんな痛そうな顔してますね。 ほら。土の私兵もにがーい顔してますよ? ミア「ソティーどうする? 終わる?」 ソティー「んーユリトから連絡も無いんだよね。」 ミア「まだない。」 うーん… 他にやること無いんですよね。 さっきまで魔術攻撃があったのですが、今はぷっつり途切れてます。 はっきり言って暇です。 あーでもウェルとレイヤンさんはキチッと立って反乱軍を見据えてるんだろうなぁ。 ソティー「もう一回。」 ミア「分かった。」 ちゃんと考えた上での結論ですからね? 決して暇だから遊びたいとかじゃなくて… えと… 戦略の学習です!うん!
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