タクの場合。

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朔は、やめてと何度も言った。 俺はやめなかった。 朔の臭いが。 肌の柔らかさが。 紅潮していく頬が。 全部が愛しくて――…… 秘密を知られた。 だから、 朔は俺から離れて行くだろう。 だからもうどうでもよかった。 朔は泣いてた。 けど…… 今だけ朔が自分のものに感じられたから。 自分の欲だけを朔にぶつけた。
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