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けれど、こんな世界にだって多少の愛着はある。恥ずかしながら、心を許せる人だっていた。
そんな支えさえ、些末なものとして埋もれてしまう程につまらないんだ。
どうしたって、どうなったって変わりはしない。過酷で残酷で、どこまでも現実的な現実。
渇き、飢えた、汚れた空気で息が詰まる。
憂鬱さと絶望感で心臓が重い。
視界が狭い。苦しさが鼻をつく。喧騒に押し潰される。頭が痛い。
世界が―――
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