クラウとソラス

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 これだけでかなり理解に苦しむ。  俺はこんな展開を常日頃から望んでいたが、俺はこんな展開は有り得ないことと認識していたから。  だから目の前で起きているやたらファンタジーめいた、現実離れした事象を素直に受け入れることは不可能に近いのだ。  そして何より理解に苦しむのは先ほどのセリフ。  主がどうの鞘がどうの……一体何が――― 「ふん、理解出来ない、って顔だな」  銀髪の方の少女が腕を組みながら偉そうに言う。それに対して金髪の少女は、 「……仕方がないことよクラウ。彼は徒の人間。それ以上も以下もないのだから」 「ソラスの言う通り、か……心底に渦巻く切望からは確かに何かを感じたんだがな」  銀髪の少女をクラウ、金髪の少女をソラスというらしい。日本人ではないようだ。
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