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それを体を反らして避けまた少し後ろに下がる
私は正直、臥厳の強さに驚いていた
普段おっとりしているおじさんのイメージがあって、私が意見を言っても大丈夫だと思っていたが、突然怒りそこから売り言葉に買い言葉でこんなことになるとは本当に思いもよらなかった
『何かあったのだろうか…』
「よそ見などしている暇などないぞ!」
といい正面から櫂を振りかぶり私の脳天に目掛けて振り落として来た
『これは本気で行かなきゃ負けるな…』
私は木刀の先を左手で押さえて斜めに構え振り落とされた櫂を左へ受け流す
それとほぼ同時に右足を踏み込み臥厳との間合いを詰め
鋭く息を吐き私の逆手に持った木刀が唸りをあげ臥厳の頬を捉えた
「ぬぐっ」
といい臥厳が一瞬ふらつくが地面についたままの櫂を持ち上げ水平に薙いできた
『諦めばいいものを…』
私は体制を低く構え櫂を避けつつ木刀で溝尾を突き、臥厳の体がくの字に曲がった所を脚で臥厳の顎を蹴り上げた
臥厳は蹴り上げられたその勢いで仰向けに倒れ、私は首に木刀を突き付け臥厳を軽く睨らむ
「ぐ…やるな小娘、体ばかり鍛えただけはある。しかしこんなことをしていてもよろしいのかな」
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