一章

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と言い私の隣に座り団子と茶をコトッと置く 「こいつは俺のもんだ」 と言い串に刺さった団子を一つかじって私に笑いかける 私も一つ食べようと串を口に運ぶ 「どうだったんだ此度の戦は?町では大勝利って噂だぜ」 …… 私は食べようとした団子を再び皿に置いた 「あんどうした?そんな面して」 「おっちゃん……それなんだけどね…」 私は今までの事を洗いざらい話した 「なるほどな。それでそんな顔してたのか」 「ほんと何で私がどこの馬の骨かも分からない奴と契りなんか結ばなきゃなならないの」 おっちゃんはいつの間にか団子を平らげていて串をつまようじがわりにしている 「でどうなんだ。契りは結ぶのか?」 「嫌です。そんなの」 「んじゃその婚約者の前でそう言ってやれ」 「えっ」 「お嬢ちゃんはもうか弱い女じゃねぇだぞ。立派な武将なんだガツンと言ってやりゃいいじゃねいか」 と言っておっちゃんが「よっこらしょ」と言い椅子から立ち上がる 「大切なのはお嬢ちゃんの意思だ」 と言いおでこを軽くコツンと叩く そうかぁよし! 「おっちゃんありがとう。ちょっと元気でた」 そう言って私は団子を一気に食べる そしてお茶で流し込み小銭をおいた 「んじゃいくね。ありがと、おっちゃん」 そう言って椅子から立ち上がる 「おうまた何かあったら来いや」 そう言われて私は手をふりながら城へと走った
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