一章

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返事を貰った報告はまるで逃げるように部屋をでた 他の重役達もぞろぞろと御前から立ち上がり会議室へ向かっていった。誰もがどころか足取りが重そうだった 『みんなが離れたあと真の報告をしてやるか。』 そう思い父に話かけようとした時 「王華……貴様は儂と報告の話を聞いておったのか?さっさといけ。邪魔だ。いくら儂の娘だからと言ってぐずぐずしていい道理などない」 そう言うと父は遊女に酌をつがせた くそ。たわけ者め…ろくに戦場に立たないからこのような愚かな判断しか出来ないのだ 「申し訳ありませんお父様。では失礼します」 私は小さく舌打ちをして御前を離れた 私が会議室に着くと将たちは既に席についており私の席だけぽっかりと開いていた みな暗い顔をしていて、ある者は腕をくみある者は頭をかかえていた 私はずかずかと部屋の中を歩き自分の席に着いた 少しも議論は進んでいなかった 「どうしたものか。」 「2000では到底無理だ」 「兵達は疲弊しておる。こんな状態で戦争など自殺行為もいいところだ」 みなが悩んでいる時一人クックッと笑っている者がいた 「おい何を笑っておる。このような一大事に。何か策があるのか?」
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