一章

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この言葉に臥厳の顔が少し歪み眉をひそめる 「それに平等ならまだしもこちらに不平等な条件の条約を持ち込むとかえって不審がられるのでは?そもそも……」 「黙らんか!貴様以外は我が策にうなずいておるのじゃ。女のくせに粋がるな!」 と怒鳴り机を殴りつけた 「筆しか握ったことのない貴方様ために現実の交渉を教えて差し上げたまで」 私は少し驚いたのと少しイラついたのでこう切り返してしまった 「はっ貴様こそ何も知らぬのではないか。儂は貴様が生まれる前から、敵軍に単騎で突撃し大太刀を振り回し大軍を退けた『鬼の臥厳』と名を轟かせたのだぞ」 「へぇ。それは存じませんでした」 「儂は既に老いぼれておるが大太刀を自在に操り貴様をなぶり殺すことなど容易であるぞ」 っつ舐めやがってもう頭に来た 「なら、試してみます?」 「腕の一本や二本は保証せんぞ。庭に来い」 そう言うと臥厳はさっそうと会議室を出ていった。 私も部屋を出ようとすると一人の将校が 「王華殿、やめておいた方がよいですよ。あのお方は今は参謀長として働いておられるが貴女が生まれる前から相当の武人でしたよ」 『知ったことか』 私はその将校の言う事を無視して自分の部屋へ行き自分の腕の長さほどの木刀を手にとって庭へ行った
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