第1章~偽りの人~

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『君!待って!!』 「…」 この人は、何故私が逃げるってわかったんだ? 『君さ、名前なんて言うの?』 「初対面の癖して、馴れ馴れしくしないで下さい」 『じゃあ質問を変えよう。君は、何を考えてたの?後、何でそんな可愛いの?』 「私は…」 言葉が詰まった。だって、先輩らしき人に “自由”って何なんでしょうか? って、聞けない。 絶対馬鹿にされる。   “お前は、もう自由だろ”       って。 それに、いきなり “なんでそんな可愛いの?” って聞かれても困る。 だからかな。 あんな事言ったのは… 「貴方こそ何考えてるんですか?見た目馬鹿ですけど。変な事言わないで、下さい!」 『ぁ…』 「それに、私が何考えていたとしても関係ない」 あっ! ……言っちゃった。 いきなり、私だって言っちゃった。 傷付いただろうな。 『ばっ馬鹿?俺言われた事ない!何か嬉しい!』 ーこいつは、本当の馬鹿だ。 『ねぇ何処らへんが馬鹿ぽい?』
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