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私は魔王。
とはいっても一人しか部下の居ない形だけの魔王だ。
「暇だ……」
そう呟いていると……
「それでは魔王様、ヒトの集落に行かれては?」
目の前の空間が歪み、一匹の魔物が現れた。
「暫しの暇潰しになるでしょう……」
背中には蝙蝠のような形の翼、尻尾は鞭のように長く、先は鏃のように鋭く、口は鳥類を想わせる鋭い嘴………ガーゴイルだ。
「そうだな…少し遊んでくるか……」
私は椅子から立ち上がり、天使のような漆黒の翼を出し窓から飛び立った。
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