奴隷の少女

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宴は終わり、時は深夜 欠けた月が西にかなり傾いているころ……… 集落・牢屋 その少女はのそりと、体を起こした。 少女の腕には両腕を繋ぐように鎖があり、頬に「38」と烙印が押されていた。 「みんな…ねてる?」 そう呟き、ふと鉄格子から月を見ると…… 「あかい……」 月は赤……いや、紅かった。血のような鮮やかに美しく…紅く輝いていた。 「もう……ねる」 少女は横たわった。 月に照らされた集落に近付く一つの影に気付かずに
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