冬子

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「まあ、良いや…何だか冬子がマミさんに被って見えてきた。」 私の力ない呟きに冬子が食らい付く。 「誰、マミさんって?」 「冬子に負けない性格悪い女だよ。」 「しっつれいね、私くらい性格良い女もいないわよ。」 「…」 なんて図々しい。 見れば見る程、マミさんと被る。 「今度、一緒に飲みに行きたい所がある。」 「何?アンタの奢り?」 嬉しそうな顔をする冬子に、駿君の奢りだよと言ってやる。 「じゃあ行く!」 まあ、何だかんだ言っても冬子にはお世話になっている。 私がバイトを始めた頃はまだ廣田さんや笠山さんを引きずっていて、かなりやさぐれていた。
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