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第一印象は瞳だったけれど、それだけじゃなかった。
青白に近い、白く綺麗な肌、通った鼻筋。
肌に対して丁度良く色づいた、整った唇。
背は高くて、すらりとしている。
この人は全てが、綺麗なのだ。
だけど彼自身から漂うオーラは、何か……
不思議な――危険な感じがした。
神秘的な香水の香りが鼻を掠めると共に、トク…トク…と、胸が高鳴るのを感じた。
『――そんなにまじまじと…私の顔に何か付いていますか?』
「え…」
ハッとした。
いくら何でも本当に見過ぎだった。
あとから色んな気持ちが込み上げてきて、胸のドキドキは速さを増していった。
「い!いえいえ! ちょっと考え事してただけで…!」
『ほう。考え事? 是非、良ろしければ相談にのりますが…如何で?』
「な…! へ、平気です平気ですっ!! だ、第一あなたは…」
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