序章†Clocher du commencement

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『おっと、これは失礼。私は―――』 やんわりと微笑む。 『今日から瑠璃藍様の執事をさせていただく、呉紫城(クレシキ)と申します』 聞いてはいたけど執事って、もっとおじいさんかと思ってた。 「へぇ…呉紫城さん? あの、下の名前を聞いても…」 『おや、初対面で? いきなりお聞きになりますか…』 「えっ!!!」 ま、まずったっ 自然に顔が熱くなって、羞恥が込み上げてきた。 あたしって常識がなってないのかな……。 『ふふふ、冗談でございますよ』 「って、ええ!!?」 顔を上げると優しく微笑んだ綺麗な顔があった。 違う意味で恥ずかしいよ…… 『あまりにも可愛いのでつい、からかってしまいました……ふふ』 「か、かわ!!?」 う、上手いんだから…… にこやかに笑われても!と、ツッコミを入れつつ。 .
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