序章†Clocher du commencement

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‡*‡ ―――… 「わぁ…」 広い、そして綺麗。 ドラマのセットなんてものより、比べものにならないくらい。 高級感が溢れてて、そんな…… 歴史の匂いがする。 赤い絨毯は教会で見たものよりも色鮮やかで、 端に金の刺繍が入っている。 ダイヤモンドを散りばめたように輝くシャンデリアは、大理石の床をキラキラ光らせていた。 「すごい!本当にお城みたいっ」 『では、お部屋へご案内致します。』 はしゃぎ回る私にも、冷静且つ常に笑みを絶やさない彼に尊敬を抱いたりもしている。 会ったばかりで尊敬を抱けるのも、この人は本当にすごい人なのだろう……と、わかったからだ。 「…はいっ」 .
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