序章†Clocher du commencement

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コツ…コツと、上っていく階段は螺旋になっている。 真っ白い壁にはいくつか絵画が掛かっていて、ついつい立ち止まって見とれてしまう。 そんな私にもペースを合わせてくれる呉紫城さんは、流石執事だなって思う。 『着きました。こちらへどうぞ、』 「ありがとうございます」 そして、シックな扉の向こうに。 ―キュー… 一言で言うと、 「メ…メルヘン」 水色を基調とした色合い。 ロイヤルなプリンセスベッドやソファ。 ドレッサーなんて、ちゃんとしたものは使ったこと無いから、 使いようがない気がする。 『お気に召されませんでしたか…?』 「……」 『直ぐに別の物を――― 「…い」 『…?』 「すっっごいっ!!!!!」 .
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