序章†Clocher du commencement

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そんな矢先のことだった。 ――ブロロロ… 「ん? えっ…!?」 突然私の目の前に、まさしく高級感漂った黒いリムジンが止まったのだ。 で、中から黒ずくめのスーツの人が出てきたりね。 ……ドラマの見過ぎとでも思ってほしい。 『――様』 「…?」 『水無月 瑠璃藍(ミナヅキ ルリア)様、であっていらっしゃいますか?』 「は、はい、そうですけど……」 一目見ればわかる。執事服を着ていた。 そんなことよりも… 「綺麗な…瞳」 目の前にすらりと立つ彼の、アクアマリンの瞳は、純粋に〝綺麗だ〟と思った。 とは言っても右目は黒い眼帯みたいなのをしていて、 片方しか見えなかった。 だけど〝綺麗だ〟と。 一目みてそう思ったのだ。 .
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