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黄side
暗証番号を変えるイタズラは
ヒマやったからしたんやけど
その暗証番号を考えるのは俺としたことが、
本気になってしまった。
大倉に渡した１枚の紙切れ。
そこに書いた４ケタの数字
1619、なんて歴史の中でしか使わないような番号の意味を
大倉にもわかってほしい、って願いも込めて考えたのに
…何でわからへんねん
それともこの番号が難しすぎた？
もしそうだとしたら
俺なんかめっちゃ悪いヤツやん…
でも番号の答えは単純で
だって大倉の誕生日の0516、と
俺の誕生日の1103、を足しただけ
ケータイを使うたび
俺のことも思い出してほしいなぁ…って
ちょっと自己中すぎる考えかな？
「あぁぁぁあ！わかったぁぁあ!!!!!!!!!」
何だかんだ言って俺の家へ来て
俺の隣で叫んだぼん倉はめっちゃ五月蝿い。
「なんやねん！テレビの音が聞こえへんやろ！」
「亮ちゃん！番号の意味、わかったよ！
1619年、って…徳川秀忠がなんかいろいろやった年なんやね！
“忠”が入ってるから当たりやろ!?」
こんなとこも可愛く思えてしまうのは何でなんやろ？
でも答えを外されてくやしいから
「お前もう帰れ」
蜜いっぱいの俺の毒舌。
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