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「ラベンダーの香りだぜ?」
「どうでもいいんですのよっ、石鹸の香りなど!」
「ていうか!」と楓は声を荒げつつ翔太を勢い良く振り返る。
「貴方も何か薄野に文句の一つくらい言ったらどうですのっ!?」
「イヤ、俺は最初に色々と言ったというか、もう既に西園寺さんに文句の殆どは言われてしまったというか」
「それでも文句の一つや二つくらいはまだ出て来るでしょう!
大体、薄野が貴方をここへ誘導しなければ先ほどみたいな出来事は起こらな――」
ここで先ほどの出来事――翔太に後ろから抱き締められている自分の姿を思い出した楓は瞬時に口を噤んで顔を赤らめた。
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