18.月の光射す湯気の中で

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「他にも色々と、わたくしの為を思っての言葉を発言してくれました」と。 そう言って――楓はその微笑を浮かべたまま前を向くと静かに膝を抱えた。 「ですから……わたくしは、貴方の事を別に嫌いだとか――そんな風には思わない事に致しましたの」 「……西園寺さ――」 「まぁ、別に好きでもないのですが」 「……ああ、そう」
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