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「全く……それじゃあ、また後でな、西園寺さん」
「え、ええ……それでは、また」
そして――互いに一旦別れの言葉を告げた二人はまたもやほぼ同時に湯船から上がる。
それから、翔太は幾つも存在するシャワーやシャンプーの置かれた体を洗う場所へ――楓は女性専用の脱衣所へと歩き出して。
不意に、何の前触れも無く胸の辺りで止めていたタオルがお湯を吸ったその重みに負けてハラリと外れた。
「えっ……!」
その突然の出来事に目を見開いた楓は前に出そうとした足を強制的に止めようとする。
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