貴公子さん

すいーとぴー

またその含み笑いがむかつく。似合ってるし。
自分の母親を褒めるのもなんだけど、男がみたらイチコロだよ。

「相変わらずね、桃子ちゃんは。百合子さんにそっくりだわ」

百合子さんは桃子の母さんで桃子によく似た美人さん。
後１０年ぐらいしたらそっくりだよなってぐらい。
まあ、それはおいといて。

「朝ご飯食べに来たんなら早く食べなよ。遅刻する」

「む？ もうそんな時間？」

そんな時間ですとも。
だらだらとおしゃべりをしている間にもう３０分たっている。
走って行けば十分でつくからまだ大丈夫だけど、食べたばっかりで走るとお腹痛くなる。

保健室行こうかな……なんて思いながらも目玉焼きを口の中に放りこむ。