新入生挨拶[客観]

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ヒソ…と生徒は隣や後ろと話す。 携帯をいじってた奴も前を見る。 「雛木桃。『桃』って書いて『おう』と読みます。」 雛木 桃。 誰となく呟く。 「あ、ちなみに私は男性不振ですから」 そして適当に新入生挨拶を終わらせ うざったそうに前にかかった横髪を払う。 ―うざったそうに、生徒からの視線を遮るように。 雛木 桃。 くりくりの黒い髪の毛。ストレートで茶髪金髪だったらどこかのお姉ヤンキーにみえる。 目鼻立ちはよく目はでかい。化粧をしてるみたいだがここの高校は、厚化粧禁止だ。 前髪は長い髪を真ん中でわけている。 スタイルは抜群。 日本人形みたいだ。 そんな雛木桃は ガタ、と新入生専用の椅子に座り腕を組む。 そのまま ぶすーっとした顔で新入生歓迎会が 終わるまで俯いていた。
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