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腕をいきなり掴まれて、路地裏へと引っ張られた。
────…ひぃっ!
なんなの?
なんなんですか~っ?!
『ちょっ…、なんなんですか!』
「逃げられるわけ?」
『は……?』
「俺から逃げられるかってきいてんの。お前本当に殺されるよ」
彼からの冷たい一言。
だから余計なお世話だって言ってんのに。
あたしはね…
あたしはね…………
『逃げられるよ』
一応、柔道とかやってたんだから。
壁に押されたままの状態で、彼の腕を掴み背負い投げのフォームになる。
女だからって甘くみるなっつーのっ!
「っと」
彼はあたしに投げ飛ばされたあと、綺麗に着地した。
そして、フッと笑みを浮かべる。
「へぇ…。いい技持ってんね」
『馬鹿にすんなよ、女だって強いんだからっ』
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