東方Project解体新書

ＣＤ関連

ところでこの幻想郷縁起。元々は人間が纏めた妖怪などに関する(当然ながら架空の)資料である。初代である阿一の頃は人間が妖怪に打ち勝つために始めた資料だったのだが、近年幻想郷が平和になり、阿求が「カビ臭いものは嫌なのでナウでヤングな人達にも受けるよう出来るだけ今風にデザインし、ゆとりでも読みやすい作品にしていつかは壁際サークルを目指したい」と言っちゃった(誇張された表現がある可能性があります、ご了承ください)結果、本来の意図からずれて面白おかしい読み物となっている。

実際、内容は確かに妖怪の弱点や対策のことも書いているが、アリスの家など私生活に踏み込んだり妖怪が自己アピールで取材を受けたり(ついでに自分をもっと強そうに書いてよとか阿求に言ったり)とやりたい放題である。まぁ、これはこれで血生臭くない平和な書物だから良いのかもしれないが。

しかしこの書物、一部は阿求本人が知らないことを自分なりに推測(つーか妄想)して書いているので、確証もないくせに咲夜が吸血鬼ハンターとか妹紅は忍者かもしれないとかアレな話が出る時が希にある。更に妖怪の賢者が目を光らせているので、人間と妖怪が平和ボケしないよう危険度や友好度を大袈裟にしていることも。それでも書物としては興味深いことも書かれており、貴重な資料集なので東方ファンは(現実で販売されてる方を)一読の価値はあるだろう。ジャパニーズサーガいいよジャパニーズサーガ。

なお、これは一代につき転生の準備が始まるまで製作しており、阿求の作ったものは幻想郷が外から隔離されてから初めて書かれたものである。

阿求の性格は良くも悪くも現代っ子。時々心の中で相手を見下したり縁起で核心を抉るような毒舌を見せたりとなかなかブラックなものがある。更に「妖精を捕まえたら日頃の鬱憤を晴らすと良いよ」と言ったりしており、腹黒の可能性が囁かれている。まぁ、阿求の書物以前に幻想郷での妖精はカースト制度の底辺近く(人間以下)にあるけど。
あと紅茶の最もおいしいとされるゴールデンドロップをひっくり返しドジッ子属性も見せつけた。

幼女＋腹黒＋着物＋頭脳明晰＋虚弱＋ドジッ子＝Ｘ

問１.Ｘに入る言葉を求めよ。