序章

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今日は彼があの場所に帰ってくる日なのだ。 再開の約束をした日が今日という日なのである。 僕は今日の日までに彼を喜ばせるために様々なことをしてきた。 人は様々なものとぶつかり、誰かと手を取り合い、そして難題という名の橋を渡っていく。 僕は一時、誰かと手を取り合うことを拒んだ。けれど僕自身が通常の人間より弱い固体なので出来なかった。それなので、橋が崩れかけて自身が深く長い河に落ちそうになった。けど、彼がいたから渡ることができ、そして終着点へたどり着けた。 帰る場所まで向かっている最中、移動することしか無いので彼のことを振り返ってみる。
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