気付いたその日から

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「ちょっ!待ってや福ちゃん」 俺も荷物をまとめ慌て職員室を出ると、扉の前で福ちゃんは待ってくれていた 「ほな、行ってくるな」 「お、おう…頑張れや…」 まさか待ってくれているとは思っていなかったため、変に声が裏返ってしまい「ハハッ…変な声」と笑われた そのまま「お前も頑張れや」と手を振り学校を後にする福田 しばらくぼーっとしてしまったがHRがあることを思い出し、慌てて自分も教室へと向かうことにした 「センセー!遅いー!!」 「遅くなってすまんなー、その代わり今日のHRはしまいや」 「はやっ!?」 「はい、起立礼着席ーほなまたなー」 授業放棄やー!教師失格やろー!なんて声が飛び交ったが無視して教室を出る 今日は福ちゃんが居らんのかー… 思うことはいつも福ちゃんのことばかりで、今さっき別れたのにもう福ちゃんに会いたくて… ―ブーブーブー 「おわ!?」 突然のバイブ音にびっくりしながら胸ポケットで鳴っている自分の携帯を取り出す 「こんなときに誰やねん……あれ?」 携帯画面を確認すれば、俺が会いたいと思っていた【福田充徳】の文字が… 「(どうしたんやろ…)」 .
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