気付いたその日から

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―ジリリリリリ……カチャン 朝からけたたましく鳴る目覚まし時計を手探りで探し当てる 「んー…」 ベッドから上半身だけを起こし、ぐいっと背伸びをすればカーテンの隙間から漏れる朝日に目を細める 「もう朝か…」 まだ眠たい身体を無理矢理起こし、頭を無造作に掻きながら洗面所へと向かう ―バシャバシャ… 「あー…目ぇ覚めるわー」 洗い終わった顔をごしごしとタオルで拭き、リビングへと向かうと食欲をそそるいいにおいが鼻をかすめる このにおいは… 「鯖の煮付けやん!」 机の上にはホカホカご飯、鯖の煮付け、味噌汁、おひたしとまさに日本の朝ご飯の代表のようなメニューが並べられていた 「すげー…あれ?」 ふと視線を横にずらせば、朝ご飯の隣に何か書いてある小さなメモが目に入った 字を見れば誰が書いたものなのかすぐにわかった… 俺が見間違えることはない 福田の字や メモには 【先に行ってる 朝ご飯はチンして食べてください 福田】 と書いてあった あ…そういや昨日日直言うてたな… 昨日は仕事が終わった後、残っている仕事を福に手伝ってもらうため家に呼んだ ホンマは福も忙しいとわかってたから、冗談半分で頼んだつもりやったのに… 『えぇー自分でしいやー』とか言いながらも優しい福はちゃんと手伝いにうちまで来てくれた その優しさに甘えてなんやかんやしてたら結局深夜になってもうて、福はそのままうちに泊まることになって今に至る .
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