38人が本棚に入れています
本棚に追加
/56ページ
夜中
僕が起きると
君が居ない
明かりの点いてる
洗面所
僕はそっと
起き上がった
そこには
君が居た
手には
カミソリ
見詰める瞳は
何も見えていない
機械が作業してるよう
冷たい瞳
腕からは
流れる血液
それを見た僕は
優しく手から
カミソリを離す
もう気が済んだ?
僕が言うと
君はうなづいた
小さく
すぐに傷の手当
いつも
僕の仕事
「やめろ」
なんて低レベル
そっとそばに居てあげる
不安なんだろう?
怖いんだろう?
愛されたいの?
自分を探してるの?
ただ僕は
傷の手当をする
微笑みながら
我慢しないでいいよ
でも危険
だから
側で見てる
ずっと見守る
本当はね?
本当は...
その綺麗な血は..
君の体の中
だけに
流れていて欲しい..
愛してるよ
君の全て。
最初のコメントを投稿しよう!